長野市(長野) 茶臼山(729.9m) 2024年1月14日  カウント:画像読み出し不能

所要時間  3:57 公園入口(駐車場)−−4:30 害獣除け柵−−4:43 670m鞍部−−4:52 茶臼山−−5:00 670m鞍部−−5:05 害獣除け柵−−5:32 公園入口(駐車場)

場所長野県長野市
年月日2024年1月14日 日帰り
天候快晴
山行種類一般登山+プチ雪山
交通手段マイカー
駐車場公園入口に無料の広い駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望無し
GPSトラックログ
(GPX形式)
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コメント初めて中尾山温泉以外から茶臼山に到着。登山口は茶臼山自然植物園で冬季休業中であるが、有人施設が閉鎖されているだけで敷地は解放されている。営業期間中を含めて駐車場も入場も無料で道も良好で傾斜が緩やかで歩きやすい。ただし公園内には茶臼山の案内は一切無く、事前調査無しで初見では山頂到着はほぼ不可能だろう。前日の積雪は僅か数cmだったが日当たりが悪い場所では多いところで古い雪が足首位まで残っていた。気温は車の温度計で-8℃まで冷え、雪を踏むとキュッキュと音がした




公園入口に駐車。広い駐車場あり 途中で一般車道を横切る
車道は新田地区と駐車場方面へ分岐 緑育センター前の車止め
緑育センター前から長野市街地を見下ろす この標識が害獣除け柵のある場所
害獣除け柵。ここが茶臼山に繋がるが案内無し 扉のロックはこの形式が2箇所ある
扉は施錠されていない この道は公園の敷地外。広さからして車道か?
先週はこの扉の向こうまで達した 扉の近くに茶臼山トレッキングコースの案内がやっと登場
標高640mで車道から右の登山道へ入る 雪に埋もれた古い足跡あり
檜の葉には多量の雪が付いていた 670m鞍部の標識で右へ上がる
小動物の足跡 前シーズンにあった多数の倒木が処理されていた
茶臼山山頂分岐 山頂への入口
茶臼山山頂 三角点周囲の足跡は動物のもの
公園案内図 ここで車道を離れて公園内を下る(近道)
公園下部から見た長野市街地 公園入口到着


 茶臼山は今までは中尾山温泉を起点に登っていたが、工事のためいつも使っていた駐車スペースまで車で入ることができず、やむを得ず中尾山温泉の駐車場を失敬していた。駐車場に空きがあり他に利用者が増えることが無い日の出前の時間帯とは言え、温泉利用客でない人間が温泉宿の駐車場を使用するのは好ましくない。この近くでは他に車を止める場所が無く使いにくいと感じていた。そこで、今回から別の登山口である茶臼山自然植物園から登ってみることにした。

 実は先週末の雪が降りしきるさなかにこちらから登ってみたのだが、公園内には茶臼山の案内は一切無く、敷地の最上部まで歩いたら高さ2mもある害獣除け柵が立ちはだかって先に進めずに断念したのだった。帰宅後にGPSの軌跡を確認し、ネットで見た茶臼山の軌跡と照らし合わせて正しいルートを把握したのだった。残念ながら地形図には茶臼山トレッキングコースは記載されていないので、地図だけ見てもルートは分からないのであった。

 茶臼山自然植物園は無料の公園で駐車場も無料。冬の間は閉鎖されているがそれは有人の施設だけであり、敷地そのものは閉鎖されておらず立ち入りは自由であり駐車場も同様であった。登山口は公園最下部であり、開園期間中ならちょっとだけ高い場所の駐車場から歩けるが、そこは入口が閉鎖されているので標高差で10mくらいを余計に歩くことになる。

 先週の経験で駐車場までの道を覚えたので今回は迷うことはなかったが、昨日の降雪で道路が凍結しているので特に坂道は運転に注意が必要だった。先週同様に公園入口の階段前に駐車。夜明け前なので他に車は皆無だ。昨日のこの時刻は湿った雪が激しく降っていたが今日は快晴で星空が広がっていたが、よく冷えて車の温度計は-8℃を示していた。

 車を降りてLEDライトを点灯して歩きだす。先週よりも積雪はずっと少なくて1cm程度しかなく、夜間に思ったよりも降らなかったようだ。先週は出だしから5cmくらいあったな。気温が低いので雪を踏むとキュッキュと音がするが、これは気温が概ね-5,6℃に達すると見られる現象である。このくらいまで温度が低下すると冷え性の私では防寒長靴に厚手の靴下でも足の指が冷える。普通の登山靴だったら確実に霜焼けになるだろう。手袋には昨日使いかけの使い捨てカイロを最初から入れている。持続時間の目安は6時間の製品だが、昨日5時間使用したのでまだ使える。

 公園開園期間なら使用可能な上段の駐車場を通過して公園内の緩やかなカーブの遊歩道に入る。公園下部は恐竜の実物大?模型があちこちに設置されているが、道からやや離れているのでライトの光だけでは全体を照らせないし、案内看板もよく読めなかった。全部で何種類の恐竜模型があるのだろうか?

 公園内はたくさんの標識が出てくるが茶臼山に関しては一切出てこない。その代わりに参考になるのが「地滑り学習コース」で起点からの距離が掲載されている。この距離が2.2kmに達するまではこのコースを素直に歩いても良い。2.2km地点で登山道が分岐するのだ。公園は地滑りの跡地に造成されていて、その地滑りは明治時代から始まって昭和40年に地滑り安定化の工事が実施されるまで長期間にわたって続いたとのこと。この付近は元々地滑りが発生しやすい地質らしく、つい2年くらい前には茶臼山が連なる南北の稜線と国道19号線がトンネルで貫通する地点で地滑りが発生し、数か月にわたって国道が完全通行止めになり、その後は長期にわたって片側交互通行で渋滞に悩まされた記憶が新しい。

 木の陰になるのだろうか、一部には10cm近くの雪が残った場所があり、そこには新雪に埋もれた足跡が薄っすらと残っていた。昨日のものかと思ったのだが、道以外に付いた足跡の区間は私が歩いたのと同一であり、どうやら先週の自分のトレースがそのまま残っていたようだ。これはずっと上部でも見られた。

 車の轍がある車道を横断する箇所で先週は車道は無視して遊歩道を上がったが、今は僅かとは言え積雪があるので轍で固められた雪の上を歩く方が楽なので車道を辿ることにした。先週の経験でこの車道がどこに繋がっているのかも知っており、この車道の続きから茶臼山方面への道が分かれることも分かっている。

 この車道は私が駐車した公園入口の少し手前で分岐する車道と、篠ノ井の布施五明地域から上がってくる車道と繋がっている一般車道で、マイカーで通行可能である。よって楽をして茶臼山に登ろうとするなら今回のように公園最下部の入口から歩かずにこの車道を利用するか、もっと車で高度を上げて有旅地区から歩く手もある。私の場合はトレーニングが目的なので下から歩いているだけだ。

 車道は途中で二分岐し、右は新田地区、左が公園の駐車場方面で左へ進む。道が大きく左へカーブして傾斜が緩むとロープで車止めされた右の道へ入るのが正解だ。茶臼山にたどり着くにはここが第一関門。なお、ここにも茶臼山の案内は無い。

 冬季閉鎖された建物(緑育センター)の前を通過して舗装道路?(積雪で路面状況は不明)をそのまま進むと、これまでたくさんあった案内標識が一切出てこなくなる。どうやらこの道は公園の敷地外にあるようだ。分岐は無く一本道で、ここにも先週の自分の足跡が微かに残っていた。

 しばらく一本道で分岐も合流も無いが、標高600m付近で左から「地滑り学習コース」が合流する。先週はここで「地滑り学習コース」に乗り換えたのが失敗で、正解は直進する道路を塞いでいる害獣除け柵を通過すること。「地滑り学習コース」を上がってきた場合は、起点から2.2kmの標識が現れたカーブでコースを離れて右に見える害獣除け柵が屈曲した箇所に向かうこと。そこに出入口がある。

 案内標識は無いがこの直進する道が茶臼山に達する唯一のルートである。柵には施錠されていない扉があり、上下2箇所で簡易的なロックがある。鏡台山〜五里ヶ峯周回コースの柵の出入口には機械的なロックが無く、毎回針金を解いたり捩じったりでロック/解除をやっているが、それと比較すれば非常に楽であるしスマートだ。ここで柵から外に出ないとこの先では自由に出入りが可能な個所はもうない。

 この先は先週歩いていない区間であるがネットで調べた限りでは正しいルートであり、670m鞍部を経由して茶臼山に至るはずだ。柵の出入口から距離にして250mほど進むと先週行き詰った施錠された柵の広い出入口が登場。こちらは車が出入り可能なサイズだが施錠されている。先週は積雪もあって気付かなかったがこの扉の向こう側、今は目の前に茶臼山トレッキングコースの案内が立っていた。こんなところに設置しても無意味で、私が通過した柵の出入口の公園内側に設置するのが正しい判断だろう。

 なおも直進して標高640mの小尾根を乗り越える箇所で道幅が広くなると同時に道は左へ大きく曲がり下っていく。茶臼山の案内はここで広い車道?と分かれて右へ登る道を指していて、広い道をそのまま直進(というか道なりは左カーブ)は「旗塚」となっていた。地形図に「旗塚」の文字は見当たらずどの辺りを指すのか不明だったが、帰宅後に長野市のハイキングマップをネットで見たら699m峰てっぺん付近の記念碑マークを指しているようだ。ハイキングマップではこの付近までマイカーで入れるようで、おそらく最も楽に茶臼山に登れるルートだろう。

 新雪に埋もれているが雪には古い足跡1人分があるようだった。ここまで登っても新雪は数cm程度であるが、日影らしい場所には先週積もった雪が足首位まで残っていて、それなりのラッセルの負荷があった。

 これまでは地滑り跡地で傾斜が緩やかだったが、ここからは本来の山の傾斜に戻るので本格的な登りに変わる。しかし気温が低すぎて厚手のフリースの長袖+ウィンドブレーカ+ジャンパーを着たまま登っても全く暑さを感じず快適なくらいだ。私の場合は風が無ければ真冬でも登りでは半袖の上に薄手のウィンドブレーカを着ただけで適度な体感温度になることが多く、1時間近く防寒着を着たまま登り続けて暑くないのは珍しい。

 標高670m鞍部で右を指して茶臼山の標識が登場。登ってきた方向は「旗塚」で表記に間違いはないのだが、自然公園も併記した方がいいように感じた。鞍部を越える反対側は「芝池」と書かれていた。

 ここから傾斜がさらにきつくなり足元が滑るようになった。雪があるので古い雪と新雪境界の弱層が滑っているのかと思ったら、水分を含んでぬかるんだ地面が滑っていた。この気温でも凍っていないとは驚きだ。下手にコケると泥だらけになりかねないので特に下りは要注意箇所だ。昨日の新雪が葉に付いた檜はその重みで葉が垂れ下がっていて、触れると頭から雪をかぶりそうなので避けて通る。

 標高700mを越えると傾斜が緩んで登山道は西斜面を巻くようになる。これは中尾山温泉から上がって山頂直下のルート取りと同じであり、間もなくそのルートに合流することを意味する。杉か檜と思われる処理された倒木が多数あるが、これは前のシーズンに倒れていたものだ。山頂直下の西側だけがある程度広い範囲で植林されている。

 やがて中尾山温泉からのルートに合流し、ここで右に上がる山頂への短い道へ入る。当然ながらここまで続いている新雪に埋もれて見分けにくい足跡も山頂へ向かっているが、中尾山温泉方面からは足跡は無いように見えた。ただし小動物の足跡は多数ある。植林の下は冬でも茂った葉に邪魔されて積雪が少ないので歩きやすい。山頂へも小動物の小さな足跡が続いていた。

 一登りで茶臼山山頂に到着。三角点の周囲を一周するように動物の足跡が付いていたが、獣はわざわざ登山道だけ選んで歩くわけではないので、足跡は山頂を通過して稜線上を南へと続いていた。私は登山道を戻る。

 帰りは往路と若干ルートを変えた場所もあるが、ほぼ往路を戻った。中尾山温泉のルートと違って公園内は開けた場所が多く、東側に広がる長野市街地の夜景が広がっていた。下山時もまだ日の出前の真っ暗な時間帯であり、誰とも出会うことは無かった。


 今回は新しいルートで茶臼山に登ったが、駐車場の問題が無く道は良いし公園内は展望が良く日当たりもいいので寒い冬場は最適だろう。中尾山温泉経由のルートよりお勧めである。ただし、公園内には茶臼山の案内は一切無く、それでいて公園内には道がたくさん交錯しており、事前調査無しで登り始めても山頂には達せないであろう。残念ながら公園から山頂に通じる道は一本しかなく、それを外すと高さ2mほどの害獣除けの柵が壁になっている。私の自宅からの距離は中尾山温泉も公園入口も同じくらいであるため、これからは今回のルートで登ることにしよう。

 

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